夜(三)
君を感じたくて のばした手が
闇に溶ける
夕暮れ時の涙よりも
闇の感触が
深く
僕を包んで
慈しむ
=22:10
----------------------------------
夜 (一)
僕は
今日も
身の内に孤独を飼いながら
このまちを歩いている
人として話す言葉が
僕という存在の上をすべり
君はあくびをしながら
空を見つめている
長く暗い闇が明けた時
君はほっと息をつくのだろうか
僕はこの闇と居る方が
うそぶいて人間をやるには都合がよい
君は人の愛を求め
このまちを歩くけれど
僕はこのまちで
人に出逢うことはない
2002.07.29.
----------------------------------
夜(二)― 晩夏
欠けていく
月のもとで
夜(きみ)と愛し合う
風に呼ばれ
二匹の猫と戯れて
夜を味わう
曼珠沙華の色と
虫の音が
夜を満たしている
少し
湿った空気が
夜と共にある
この世界に
生まれて
夜を愛さないという法はない
水たまりや
人気のないビルに
夜は溢れている
ヒトは
夢の中で
夜を思う
僕は
下弦の月のもと
夜と愛し合う
やがて
朝日がめぐるまで
2002.08.28.
2004.10.12 一部改め
君を感じたくて のばした手が
闇に溶ける
夕暮れ時の涙よりも
闇の感触が
深く
僕を包んで
慈しむ
=22:10
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夜 (一)
僕は
今日も
身の内に孤独を飼いながら
このまちを歩いている
人として話す言葉が
僕という存在の上をすべり
君はあくびをしながら
空を見つめている
長く暗い闇が明けた時
君はほっと息をつくのだろうか
僕はこの闇と居る方が
うそぶいて人間をやるには都合がよい
君は人の愛を求め
このまちを歩くけれど
僕はこのまちで
人に出逢うことはない
2002.07.29.
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夜(二)― 晩夏
欠けていく
月のもとで
夜(きみ)と愛し合う
風に呼ばれ
二匹の猫と戯れて
夜を味わう
曼珠沙華の色と
虫の音が
夜を満たしている
少し
湿った空気が
夜と共にある
この世界に
生まれて
夜を愛さないという法はない
水たまりや
人気のないビルに
夜は溢れている
ヒトは
夢の中で
夜を思う
僕は
下弦の月のもと
夜と愛し合う
やがて
朝日がめぐるまで
2002.08.28.
2004.10.12 一部改め
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